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2017/12/16 14:22 |
ダリとパンパの過去話03



そして、それから五日が経った。



「パーンパっ!英会話の授業、終わったぞ!

 早くやろう!」

「またですか?

 それに王子、後五分後には生物の授業が・・・」

「五分あったら一回できる!

 いいじゃないか、ちょっとくらい休憩したって」

「・・・・・・分かりました、一回だけですからね」



遅刻したら宿題増やしてもらいますよ。

私がそう言うと、分かってるって、と王子が急かす。



これが、いつも通りになりつつある日常。



「いーち、にーい、さーん・・・」



さて、今日はどこに隠れようか。



私たちが今やっているのは、見ての通り”かくれんぼ”だ。

私が王子の側近職についたあの日、王子は言ったのだ。

「遊ぼう」と。



   「一人でずっと暇だったんだ。何かいい遊びを知らないか?」

   「遊びですか?・・・お手玉なんて、手軽にできていいと思いますけど」

   「お手玉は随分前にもうやったよ。飽きた」

   「じゃあ編み物は?」

   「それは授業でやってる。だから、そんなのじゃなくて、もっとこう―――」

   「もう知りませんよ。一人でかくれんぼでもしてたらどうなんですか」

   「・・・・・・かくれんぼって、何だ?」

   「は?」



かくれんぼなんて、子供はみんな知っているものだと思っていた。

そこで私が返答に詰まっていると、王子もしばらく黙り込み、やがて、思いついたように、



   「ああ、もしかして、隠れん坊のことかい?それなら辞書で読んだことがある。

    ・・・そうだな、よし、パンパ、隠れん坊しよう!」

   「へ!?いやちょっと待って下さ、」

   「さあ早く隠れて!」

   「何言って・・・まだ鬼も決めていないのに、出来るわけ―――」

   「じゃあ私が鬼をやる!早く早く!」

   「~~~ッ王子!鬼はこっち見ちゃいけないんですよ!」

   「・・・・・・え?」



百聞は一見にしかず、とはよく言ったものだ。

そのときの光景は未だに覚えている。王子のきょとんとした顔。

思い出すだけで笑いそうになる。



「・・・ういいかい、もういいかいって聞いてるじゃないか!」



王子の叫び声が、回想に浸り始めた私の頭を呼び寄せた。

危ない危ない。今はそんなこと考えている場合じゃない。



「まあだだよ」



再び数を数え始めた王子の声を聞いてから、私は静かに動き始めた。








もう少しで終わるといいな。
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2007/11/24 17:39 | Comments(3) | TrackBack(0) | ツンデレラ(番外編)

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コメント

王子かわいいー(・∀・)


なんてこった
可愛いじゃないか!

子供っぽい事に無知な子、って可愛いねー(^ω^)
posted by Chaos†arcanaURLat 2007/11/24 20:30 [ コメントを修正する ]
10歳でかくれんぼ…

もしかして10歳で広辞苑熟読?!(辞書読んでるって…

ダリ王子…ただの世間知らずだろ。
posted by さぁゃat 2007/11/24 20:47 [ コメントを修正する ]
>>カオスちゃん
まじでかまじでかやったー!

まあさぁゃちゃんのコメントの通り、なんだけどね(

>>さぁゃちゃん
熟読っていうか
なんていうか

ただの暇人です(
posted by あげたまごat 2007/11/26 20:48 [ コメントを修正する ]

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