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2017/12/16 14:26 |
ツンデレラ最終章 ―第14話―





サイド/ナレーター

























相変わらず、扉の向こうはざわついている。




嫁探しの効果なのか、黄色い声が大半を占めているようだ。












・・・何だか悲鳴に聞こえなくもないけれど。














「・・・・・・・・・・・・」





開けたくないなあ。











ダリはひしひしと、そう思っていた。





そして隣に、そんな王子を冷たい目で見つめる部下、パンパが、呆れた様子で言う。












「何ぐずぐずしてるんですか。入りますよ」



「分かったよ・・・」












ギィィィィィ・・・・・・









ドアノブを握り、時間を惜しむように、それはもうゆっくりと、扉を開ける。













そこは―――










第14話

「憂鬱な私に逃げ場を下さいってさっき願ったばかりなのに」

~え、待って後ろで睨んでってちょ、パンパやめっ~












「もうすぐですからねー」










笑顔で運転席に座るのは、もちろん師匠のパディ、ではなくピピン。





その隣の助手席にはパディが、堂々と陣取っていた。










「ふっふっふ、ピピンって運転上手いでしょ?

 私が師匠だからね。ほら、どう、ツンデレラも私の弟子にならないかい?」


「なめたこと言ってると車から引き摺り下ろすぞ似非魔法使いが。

 ・・・あれ?ピピンって若そうだけど・・・免許持ってるの?」


「免許?何ですかそれ?」








後ろを振り返りながら尋ねるピピン。




どうやら、本当に知らないようだ。








「あーピピン、免許ってのはあれだよあれ、運転する許可みたいなのね。

 それがないと警s・・・やつらに目ェつけられるのだよ」


「師匠!だからこの間やつらに追われてたんですか私たち!!」


「大丈夫、私たちは悪くない。悪いのはやつらなんだから」


「いや思いっきりあんたら悪いでしょうが!!」










っていうかやめて!純粋なピピンに悪を刷り込むのはやめて!!





セミは今、本当にそう懇願していた。








「え、じゃあ結局・・・」


「ピピン、落ち着いて考えて欲しい。

 他人に与えられた称号なんて、所詮、枠の中のものに過ぎないのだよ?」


「し、師匠・・・!」


「ちょまっ嫌っ怖いってこの車乗ってたくない降ろして―――ッ!!」












夜に映える赤い車は、いっそうスピードを増して、物語の舞台へと向かっていく。

















「そこの豚のしょうが焼き!ほらそれ!ねー取ってってばー!」


「うっさい今あたしがチキン取ってんだから待ちなさいよ!」


「ちょ、おまっそこ邪魔!腕退けろっつに俺のステーキが汚れるだろ!」








広い部屋。





そのど真ん中を陣取っている大きなテーブルの前で、どこかの三姉妹が争っていた。










「だって和夫だって食べたいんだもーん」






和夫が、フォークを持て余しながら文句を言った。



それにカチンと来たのか、カチューンも負けじと言い返す。






「あんたが小さいから届かないんでしょ!?自業自得よ!」


「なッ!違うもんテーブルが異常に高いだけだもん!!」


「あたしは届きますー。ほらほら、しょうが焼きだって楽々!」


「うわあああああカチューンのドケチー!!」







延々と言い争いを続ける妹達の隣で、ツナが一人、体を震わせていた。



それはもう、遠目から見ても分かるくらいに。








「うっさいあんたが悪いんでしょ!いっつもお弁当残すから!」


「何なの!?カチューンだってふりかけいっつも食べないじゃん!!」


「ふりかけと弁当は話が別でし―――危なッ!」







カチューンが振り返る先に、怒りをあらわにしたツナがいた。



咄嗟に和夫の体を引き寄せ、二人して下に伏せる。




その上を、ステーキを載せた皿が空を切って通り過ぎていった。











・・・しかし、当の本人は気づいてないらしく、加速していくばかりだ。













「あ、ツナだ!こっちに来てる!」






少し離れたところにある壁から、一人の少女が出てきた。



どうやら、今までの様子を影から見ていたようだ。





ツナがこちらにものすごい速さで近づいてくるのを、嬉しそうに見つめている。









・・・ツナの形相には気づいていないらしい。









「本当にツナだー!うっわどうしよどうしよっかn

「うっさい場をわきまえろ!!!」









どごっ。











妹達に向けられた強烈な言葉と右ストレートが、少女に刺さった。













周りから悲鳴が上がる。



そりゃそうだろう。はたから見れば殺人事件に見えなくもない。








「ねえ、あの子、八百屋の娘さんじゃ・・・ナスちゃんって子・・・」


「ストーカー疑惑で・・・」


「あの家の子を・・・・・・してて・・・」











「ふー、ナス助かるわあ」


「うんうん。いいタイミングいいタイミング」





妹二人はと言うと、少女―――ナスの介入をひどく喜んでいるようだった。


自分達に向けられた拳(という名の刃)を、進んで自ら受けてくれたのだから。










「おー。・・・ん?あ、ナスか。うーん・・・まあ大丈夫か」


「大丈夫でしょ、まあナスだし」


「ナスの自業自得だもんね!ぴくぴくしてるし大丈夫だよ」






当事者のツナはというと、さほど気にしてないようだ。



・・・どうやらよくあることらしい。











そして、そんなざわついた空気の中。












ギィィィィィ・・・・・・














パーティの主役が、入ってきた。

















遅くなりました。14話です。

それの言い訳といわんばかりに、今回は長めです。

いやね、今中間テスト期間なんですけどね?(勉強しろ



新キャラ登場っぽいですが、メインキャラではありません。

キャラクター紹介を見ていただいたら、ちらっと触れてるんですが・・・

八百屋の少女です。

多分出番これだけです。早い!
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2007/05/17 16:26 | Comments(2) | TrackBack(0) | ツンデレラ

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コメント

ぅゎっ!!
ナスだこりゃ驚いた!!
2次元でも3次元でもナスってウザいn。。。
あの3姉妹口調で誰だかすぐにわかっちゃうねぇ
posted by さぁゃURLat 2007/05/19 14:49 [ コメントを修正する ]
>>さあやちゃん
おおお驚いたのか!うへ!
・・・しっ!こらそっち見ちゃいけません!(帰れ
でも少し扱い悪かったかも。そういうキャラは(作者には)愛されるんだけどね。
三姉妹は書きやすいよ!特に和夫ちゃん!
posted by あげたまごURLat 2007/05/19 22:34 [ コメントを修正する ]

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