「ぷっぷぷぷーぷーてろてろてろー!
きょーおっはたっのしーいにっちよーびー!!」
8月の快晴の中。
まだ幼さの残る少女が、スキップで山を駆け上っていた。
+++
「っきょ、っおーはたっのし、いいいにっちよぉ・・・びぃぃぃ・・・」
あれから3分。
スキップで、しかも大声で歌いながら山を駆け上ったためか、
少女の息はすぐにあがってしまった。
「なんなんだよこの山!糞か!糞山か!」
なんて独りでぶつぶつ言いながら、目に留まった小石を軽く蹴る。
小石は、勢いよく坂を駆け上がっていったが、徐々に速度を緩め、やがて止まった。
「・・・そっか、お前も疲れたんだね」
少女は、その小石と自分を重ねたのか、ふ・・・と微笑して、その小石を拾う。
・・・そろそろ、心身共に限界が来たみたいだった。
「ほら見てよ小石さん、あんな所に家が見えるよ」
あはは、と少女は笑いながら、重たい足を引きずるように坂を上り続ける。
その問いに、小石は、ウンともスンとも言わず、じっと少女の手の中で佇んでいた。
「あれなんてすごいね、誰かが怒鳴って・・・って、あれ?」
暑さとだるさで朦朧としていた頭に、ぼんやりと聞こえる声。
手習所の鞄を持つ方の手で目を擦ってから、ようやく現状を理解した。
「・・・っそい和夫!かーずおー!!あんた遅いわよ!!」
「ったく人がどんだけ呼んでると思ってんだよ!!」
「え!?なんでカチュとツナが!?」
少女―――和夫は、そう言いながらも、普段は出迎えなんてないものだから嬉しくなって走り出す。
二人の姉の下へ行くと、「だから昼に行くなっつったのに」と呆れられた。
+++
「ぷーやっぱ家は涼しいな!休みは家に限るね!!」
そう言った後、背中から豪快にソファに飛び込む。
この家のソファは軟らかく、和夫の体を包むように沈んでいった。
しばらくソファで転がっていると、上から誰かに叩かれた。
「・・・あ、ママ」
「起きなさい。まだ寝ちゃ駄目」
普段は口うるさく何も干渉しない母が、今日は珍しく起こしに来た。
和夫は、一瞬違和感を感じたが、母が自分に干渉してくれたことが嬉しくて、
「はーい」
と、笑顔で返事をした。
「こっち来なさい」
「・・・うん?どうしたの?」
「別に?」
相変わらず素っ気無い返事。だが、やっぱり何かあったのだろうか。
流石に「変だな」と思い始めていたが、まあ気にしないことにした。
そして、言われるがままに台所の扉を開けると、
パンパンパンパン!
「おーう和夫ー!」
「早く座って!ほらほら!」
「あたしがわざわざ作ったんだから、感謝しなさいよね!」
ツナ・カチューン・セミが口々に言う。
テーブルには、大きなケーキ。
その周りを囲むように、豪華な食事が並んでいた。
だが、当の本人は訳も分からず、頭に?マークを浮かべるばかりだった。
「・・・ほら、あんた、今日あの日でしょ?」
母に言われて、和夫はようやく気が付いた。
「あ・・・」
「「「「30000HIT、おめでとう」」」」
和夫ちゃんへ、30000HIT祝い。
適当極まりないですが、よければもらってやって下さい。
PR
トラックバック
トラックバックURL:
わーい きゃっほー!
あり、あり、ありが、ありがとー!!!!!!
わーい きゃっほー!
ってか、和夫そんなアホちゃうし。笑
えへへへ糞はあげ 糞山は猿山の事だよ!
勉強しとこうね、あげりん。
とりあえずありがとーててて